日本三大峡谷【黒部峡谷】【清津峡】【大杉谷】。『大杉谷』の渓谷沿いにある滝の1つとし
て知られています。大杉谷は近畿屈指の秘境。三重県にあります『宮川第3発電所』と奈良県
の『大台ケ原』を結ぶ総距離14.1kmの登山道です。(黒部峡谷下の廊下は16.6km。
水平道という区間14.6kmをもつ、総距離31.2kmの登山道。)
高低差は約1500m。アップダウンが激しく急峻な断崖にあり、道幅は狭く危険。その特徴
から『西の黒部』と呼ばれています。黒部峡谷の『下の廊下』に似ているからです。
『下の廊下』と異なっている点として『山蛭』の生息地域を挙げることが出来ると思います。
『下の廊下』にも生息している可能性はあると思います。(剱岳にいました。)しかし、残雪
により秋頃まで登山道が塞がっていたりしますので、通行出来るのは気温の下がる秋頃に限定
されます。また、雪に覆われた状況下では山蛭の活動も制限されるといった点でも山蛭対策の
必要は無いのかなと思います。大杉谷の場合、春・夏・秋と通り抜けが可能。特に暖かい季節
は山蛭の活動が活発化するそうで対策が必須なんだそうです。
2004年に紀伊半島を襲った豪雨で大杉谷の登山道は広範囲で壊滅的被害を受ける事になり
ます。その後、6年間通行不能が続きました。2012年8月11日より粟谷小屋から桃の木
小屋の区間について、大台林道等を迂回することにより大台ケ原から宮川第三発電所間の通行
が可能になりました。
1979年9月15日には吊橋事故が発生。この事故は裁判へと発展。裁判は現場を知らない
裁判官による事実誤認の判決となり、それは国立公園の過剰整備が行われるきっかけにもなり
ました。
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